皆さん、コッピー鉛筆というものをご存知ですか?
日本が開国し色々と社会が変わっていく中で筆記具も筆から色んな物へと変化していった。その中に鉛筆も含まれるわけですが、コッピー鉛筆は「書いてしばらく経つと消しゴムで消えなくなる」ものとして(顔料ではなく染料を使っているため)、ボールペン登場までの短い間ではあるものの日本中で使われていたものでした。万年筆、つけペンなどもありましたが、安価で手軽だったのがこのコッピー鉛筆。当時「赤鉛筆」と呼ばれていたものの中には、このコッピー鉛筆を指していることもあります。
で、そのコッピー鉛筆には単に筆記具だけとしての役割ではなく、「印刷用」の目的もあったのです。何しろ名前からして「コッピー(コピー)」ですからね。確か以前に「趣味の文房具」の中で赤青鉛筆さんがコッピー鉛筆について記事を書いていらっしゃいました(そういや最近連載見ない…)。鉛筆中毒展で関西でaltさん、赤青さんとご一緒になったときも赤青さんは「コッピー鉛筆で印刷もしていたらしい」と熱く語っていらっしゃいました。でも、一度も私はコッピー鉛筆で印刷ができるのかどうか見たことがないのです。どこかの博物館?かで夏休みのワークショップを開いたのは知ってましたが。残念なことに行けず。
前置きが長くなりました(笑)。ということで、「ホンマにコッピー鉛筆で印刷できるの?」を基礎知識全くゼロから手探りで実験したのが、先週日曜日の夜中。その模様をご報告です。始まり始まり~。
■用意したもの:
水、粉寒天、バット、コッピー鉛筆3種類(青・紫・赤)、カードタイプの紙(あまり水を吸わないタイプ)、左記と同サイズに切った半紙
■実験:
2.コッピー鉛筆で原版を作ります。
今回はカランダッシュ(50年前)、イタリアリラ(戦前)、北星(60年前)の三種類。適当に水を吸わなさそうな紙に書くだけ。印刷専用のコッピーは勿体無いので今回出番なし。
3.書いた面を下にして寒天の上に置きます。
暫く置くのですが、時間が時間なので、骨董市で掴まされた訳の分からない重りを乗せます。
よかった、ゴミの日に捨てないておいて…。
4.剥がしてみた。おお!なんかうつってる。反対だよ、当たり前だけど。
5.印刷用の紙をおきます。
今回は半紙を使用。あっという間に紙が水を吸っていくのが分かります。どっきどきー!
====只今乾かし中、しばしお待ちを====
7.乾いた!
一応、印刷できました。 が、判読はなかなかに困難。ピンクは予想通り全くだめ。青、紫は見れます。
紙がよくないのか、そもそもコッピー鉛筆が古すぎるのか、印刷専用のものではなかったからダメだったのか、寒天じゃなくてこんにゃく使ってたらしいとか、紙はどういうものがよいのか。ぐぐったら正解が出てくるのかもしれませんが、本件は何にも頼らず、実験に実験を重ねて自分なりの「コッピー鉛筆で印刷!」を追い求めていきたい所存。ということで、生暖かく見守っていてください^-^
次回は印刷専用の染料たっぷりなヘクトペンシル(コッピー鉛筆の一種)で実験します。1本あたりの単価が高いのよねぇ(泣)。勿体無いけど、削ってやってみます!
ちなみに、コーリン鉛筆もコッピー鉛筆を出していました。と、最後にコーリンに触れてみる(笑)
[…] 『コッピー鉛筆で印刷はできるのか実験』 その(1) […]